お酒を呑まなくてよくなったこと

ちょっと前も書いたんですけど、なんとなく2020年のテレビドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」を観てみたんですよ。
約25分×12回。

これがいたく感動しまして…
そして今の時代にあってるんだな、って思いました。

一応BL(ボーイズラブ)ものなんですけど、BLだけでなくて、そもそも恋愛的に、社会人的にうっすらマイノリティーに光を当ててるようなところがあって。
「はっ」って思ったとこころのひとつが、登場人物が会社の呑み会で用があって上司をお見送りにいったままこっそり戻らないで隠れてるシーンがあるんです。

そこで
「30歳まで童貞で魔法使いになってしまって、触れた人の心が読めるようになってしまった」主人公が、その彼が呑み会ちょっとやだって思ってることを読み取ってしまって機転を利かせて外に行かせるんです。

今よく聞くようになった言葉で「有害な男らしさ」ってありますよね。
あれって、わたしの中にもあったなって思うことがあって。

学生の頃ってすっごい呑み会がんばってたんですよ。わたし。笑。
本当はめっちゃお酒弱いのに。
なんかがんばらなくちゃいけないって思ってたというか、
別に嫌な人たちに囲まれてたわけではなかったんだけど、
なんかその中にいつづけるためには必要とか、なんか外れてしまったら生きていけないような気がしてたと思う。

で、泥酔してよく意識なくしてました。
ていうのは、
「弱い」
プラス
「お酒飲まないと人としゃべれないしつまらない人(でもそうしてテンションあげなくちゃいけない)」
プラス
「酔っ払わないと生きていけない」
みたいな感じもあって。
そういう呑み会、人に強いるまでしなくても(そんな権力もない)「行ったほうがいいんじゃないか」って他の人に対しても思ってたなと。

「共同体の中に所属するために合わせなくちゃいけない」基準で、人に対してもそれを当たり前としようとしてたということです。

いやー、二日酔いがいつも大変で、翌日は「半分死んでる」とかマジでした…。

でもなんか、今になって思えばそうやってありつづけなくてよかったし、
さらにはたいして呑めもしないのに、自分の体調害してまでしなくていいし、
お酒飲んでテンション上げてまで楽しくしなくていいし、

…「酔っ払わないと生きていけない」でなくなったのは、40過ぎてからです。
多分、今の仕事に寄せていってから。

普段の自分が普段のままでそれなりによくなったから、ていう感じでしょうか。
および、年を取ったせいか急激に酔いが回るのが早くなった。
それでそもそも肉体的に無理になった。

誰と会っても、それがファミレスでも居酒屋でもおうちでもお酒がないと無理、だったのが、そもそもお客さん以外の人とめったに会わなくなったというのもあるかもしれない。

「お友達がいないことははずかしいしいけないこと」ってのもあったし、「明るく振る舞わなくちゃいけない」とかね。

やっぱり人と話すことで心の健康が保たれることってあるとは思ってて、仕事以外で完全に隠居ということはないし、
実際に誰かとちょっとでも話すことで、なんかやばい時に調子を取り戻すこともある。

ただ、それに縛られまくって自分を歪めなくていいし、
人から見て、自分がつまらない人でもいいんじゃないかなと。

まさかの「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」で…。

わたしたちの若い時と時代は変わってきているんだなって思います。

「チェリまほ THE MOVIE」も観てきたよ。