タロットカード作成記録 「6.恋人たち」

アダムとイブは蛇にそそのかされて知恵の実を食べて、恥ずかしいということがわかってしまって楽園から追い出されたんですよね。

この「恋人たち」というカードには、そのアダムとイブが描かれている。
ただし葉っぱで前を隠してはいないということは、知恵の実を食べる前。
そこから推測できるのは、このカードにおいては大切なのは「知恵(思考・知恵の実を食べたあと)」ではなく「感性(知恵の実を食べる前)」とか…。

その前の「法皇」のカードが人と人のつながりだけれど、指導者ということで「指導するものされるもの」という上下関係もある。
それに対して、こちらはアダムとイブ―対等でぴったりと合った関係ということにもフォーカスしているのだと思う。

「感性・感受性>思考」というのは、
個人的にはわかるところがあって、
頭だけで考えたこと(一生懸命こうしたらよいんじゃないかとか)って、自分の実感を無視して進めようとすることがあって、そうするとどこかで行き詰まる。

わたしは自分が学んだNLPのたくさんのワークを通じて、そんなことに気がついたけれど、
それまではそんなことはうまく表現できないし、その前に気がつかなかった。
タロットはかなり昔からあるものだけれど、
今回モデルとしたライダーウェイト板は20世紀はじめに作られたもの。
その頃に、そういう形のないなにかが考えて表現されていたんだ…ということに、なんだか感動してしまった。

タロット、女性は受動とか感性とか、男性は能動とか思考とかとされているところが今の時代だとどうなんだろう…というところは人によってはあるのかもしれない。
個人としては、あくまで記号として受け止めています。
そう表現せねばならない時代、社会の背景というものもあったであろうということ。
いつか時代と多くの人の意識が変わるならば、また新たなスタンダードとなるタロットが作られるということもあるのかも。

そして天使の絵を描くのがむずかしい。

昔は裸とか描くのはずかしかったんですよね。
さらには局部とか。
今はそうでもない…かも。あんまりリアルなやつだったらやっぱりだめ!とかなるかもだけれど。
ただ、タロットにおいては、裸というのはよこしまな何かのない、本質的なものだったり、思考ではない純粋さや素直さというものも表していて…その意味では裸を描くのが恥ずかしいと思う自分がちょっとよこしまというか…思考の人なのである。

Lovers

ひとまず絵としては、こちらで決定。


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